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中国のセキュリティチェック

2017/06/19 執筆者 :

最近、中国の出入国の混雑ぶりが、以前にも増して酷くなってきているような気がします。私の場合、主には上海の浦東空港を、またときどき広州の白雲空港から出国、入国していますが、上海浦東空港はいつも長蛇の列をなしており、イミグレーションだけで相当な時間を要してしまいます。特に中国からの出国の際はチケットカウンターで並び、手荷物検査で並び、ボディチェックで並びと、3回、長い行列に交じって順番が来るのを待たされることを強いられ、下手をすれば出国手続が終わるまでに1時間もかかってしまうことすらあります。そのために私は鞄から本を取り出して、それを読みながらダラダラと列が進んでいくのに身を任せているのですが、それでも結構なページを読み進むことができます。さらにボディチェックのときのゲート。これが鳴らなかった試しがありません。いくら身辺の小物をポケットから取り出しても、もうこれ以上出す物は無いというところまで徹底させてみてもピーピー鳴ってしまいます。いや、私だけではありません。順番待ちしている人は皆、同じです。どうせ鳴ってしまうのだから、いっそのことゲートなんか撤去してしまえばいいのにとブツブツ思ったりするものです。その一方でゲートの職員は今日何を食べに行こうかとか、あそこで売っていた服が安いとか、世間話に余念がありませんし、X線のモニタに座りながらスマホで遊んでいたりします。

上海の地下鉄の手荷物検査も同じです。地下鉄の改札前のベルトコンベアに荷物を置いて検査機を通しますが、乗客は誰もそんなこと守っていません。係員は一応、荷物を置くように促しますが、皆、無視です。私はガタガタ言われるのが嫌だからきちんと鞄を検査機に通していますが、考えてみたら、危険物を持っている人がわざわざルールを守ったりしないよなあと思うので、言ってみればザル検査です。ここでもまた、誰も守っていないのなら止めてしまうか、完璧に守らせるか、どちらかはっきりさせればいいのにと考えてしまうのです。その点、広州の地下鉄の検査は検知紙を使って鞄を擦るので、そちらの方が効率がよいと言えばよいのです。

中国は、管理が厳しいと言えばそれも真なのですが、一方で結構、ずさんなところも少なくありません。少なくとも国や国民の安全を守っているこれらの職員は、もう少し職務に忠実になって欲しいと思うのです。その点まだ、香港や台湾、韓国の方が職業意識が高いように思われます。中国大陸でも北京や広州はまだマシなのでしょうが、如何せん上海の緩さときたら、これで本当に国が守れるのだろうかと一抹の不安を隠せませんね。これも地域柄と言えばそれまでなのでしょうが。

(了)