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中国人と日本の音楽

2017/05/24 執筆者 :

フォークミュージシャンのさだまさしさんの弟さんで佐田繁理さんという方がいらっしゃいます。まさしさんは繁理さん、そして妹の玲子さんと三人兄弟姉妹で、繁理さんは現在、さだ企画という事務所の社長をされており、そこにまさしさんが所属しているという形になっています。さだ企画には南里沙さんというクロマチックハーモニカと呼ばれる楽器(ハーモニカです)を演奏し、欧州のコンクールで数々の賞を受賞された宝塚市出身の屈指の音楽家も所属していて、この方を通じて佐田繁理さんとも知り合うきっかけとなりました。もう67年も前だったと思いますが、上海でコンサートを開催したいということで、実行委員として会場の準備やチケットの販売など、手弁当で手伝ったことを思い出します。

佐田繁理さんは、幼少の頃からサッカーに夢中になり、台湾にサッカー留学、そのまま香港のチームに所属していたという、実は海外のサッカーチームでプレーをした日本人の第一号なのです。そのような縁から、お兄さんのまさしさんも台湾でコンサートを開くことも多く、佐田さんの祖父母、父母も中国にいたころもあり、1981年には「長江」というドキュメンタリー映画の監督を務めるなど、兄弟とも中華圏との関係は長く続けられていて、また深い縁をたくさん持っていらっしゃいます。今年の2月にも、さだまさしさんは台北でチャリティコンサートを開催されました。私も知人を通じて手伝いを頼まれたのですが、残念ながら仕事もあって、お手伝いすることは叶いませんでしたが。

さだまさしさんは中国では結構有名な日本人のミュージシャンです。少なくとも楽曲は中国人なら誰でも知っているもの多くあります。中国大陸、香港、台湾といった地域の、中華圏の人たちの日本の音楽好きには本当に脱帽します。いろいろな楽曲をよく知っています。日本でもヒットした曲などをカバーし、中国語や広東語で歌われているものも少なくありません。中には、現地であまりにも有名な曲なため、中国が原曲と思われている曲もあったりします。中国人女性なら、SMAPとか嵐とかが好きな方が多く、地方政府の要人のお嬢さんが嵐が大好きとわかれば、日本で買ってきたCDをプレゼントするとたいそう喜ばれます。政府関係者と良好な関係構築のための作戦ですね。

私も最近、中学生の頃に適当に鳴らしていたアコースティックギターを再び手習いで始めました。今度はちゃんと弾けるようになろうと思い、30,000円のYAMAHAを買い、個人レッスンにも通い始めました(日本にいるときしか通えませんが)。中国人と親密な関係を作る、心を通わせるためには、日本の音楽で魅了するというのもいいものかなと思ったりしています。

(了)