パソナ中国 スタッフブログ

 

上海にも少しずつ秋の気配がしてきた。日が落ちるのは明らかに早くなったし、夜には秋の虫の鳴き声が聞こえる。今年の上海の夏は、曇りや雨の日が多く、さほど夏と言った感じはしなかった。しかし、いまだ日中にしぶとく泣き続けているセミの声を聞くと、どうやらまだ夏は完全には終わりを告げていないのだと感じる。

 

先日、営業でお客さん訪問を終え、歩道を歩いているとすぐ横の街路樹から大きなセミの鳴き声がした。日本のセミの鳴き声に聞き慣れた私からすると、あまりにも大きな、どちらかというとがなり声のようなその鳴き声は、夏の情緒など吹っ飛んでしまうようなインパクトがある。まさに大陸版と言ったところか。興味本位にそっとその木のそばによって様子をうかがってみると、なんとそのセミ、外見が日本のツクツクボウシそっくりではないか!ツクツクボウシと言えば「ツクツクツクボーシ!ツクツクボーシ!」と特徴的な鳴き声でなじみのあるあのセミである。こんな声で鳴くセミは、一体どんなセミだろうと思いきや、日本で見慣れたセミとそっくりなセミで驚いた。

セミ

 

思うに、これは日本人と中国人の違いのようなものではないだろうか。それこそ外見は似通っているが中身は違う。日本人と似ているからと言って日本人が自国の価値観やものの考え方をもって中国でビジネスをしようとしてもうまくいかないのは、これまで中国市場で奮闘してきた多くの日本のビジネスパーソンのよく知るところである。むしろ外見が似ているからこそ、その中身の落差に却って衝撃を受けるのかもしれない。

 

ところで、セミはオスのみが鳴く。しかし、前述の例よろしく、所変われば品変わる。男性より女性の方が強いと言われるこの上海、けたたましく鳴くこのセミたちも実はメスなのでは…そんな思いさえしてきてしまう。

 

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