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2018年の春節と帰省

「今年は今までになく、春節が終わってもほとんどの社員が戻ってきました。」と嬉しそうに言うのは、上海にある某日系製造業の総経理。2017年は多くの企業で同様の声が聞かれました。過去には、酷いときは4割くらいのワーカーが戻って来なかった企業も、ここ数年はその傾向も収まり、春節後の出勤日にいなくなっている社員はごく限られた数のようです。その一方で、やはり地方都市の景気もよくなってきているのか、長年都市部の企業で経験を積んできた優秀社員の中には、帰省した先で就職してしまう者もいるようですし、都市部の物価があまりにも高すぎて、それと比較しても給与水準は物価に追い付かず、上海でも部屋を借りるとなれば最低でも毎月1,000元は必要なので、手取り給与の範囲では到底生活していくこともできず、それであれば給与は下がってもお金のかからない実家から通勤した方がよいと考える者も少なくないようです。とはいえ、人材の流動化はこの23年、少し落ち着きを見せていて、その影響でむしろ新規採用者がなかなか手配できないと悩んでいる企業も少なくないようです。特にワーカーの採用となると、あまりよい人材が応募に来ないという悩みも多くの企業が抱えており、これはと思う応募者が面接に来ても、給与を提示すると入社を辞退されてしまう。今までお会いしてきた企業で給与が周辺の企業に比べ、安いという話を聞かなかったことはありません。日系企業同士ではある程度給与水準については横並びで決めている企業もあるでしょうから、破格の給与を提示する中国系、韓国系、台湾系企業にそれら人材は流れていってしまうのかも知れません。昇給に関しても二桁の率などすでに過去の話であり、日系企業の話の中では6%の中位程度に収まるところが平均水準のようです。今までほど利益が出ない、社員の昇給は抑えざるを得ない、そうすると社員からの不満の種はくすぶってくる、という循環の中で、企業、特に製造業としてはもはや、利益体質と生産性の見直しを進めていくしか残された方法はなさそうです。いかに外注化を図るか、従業員を減らして生産効率を高めるか、その結果少数精鋭となり、ひとりあたりの給与は高めに是正していくというシナリオが、これからの中国事業には求められていくような気がします。

2018年の春節は例年よりも若干遅めで、216日(金)がその日にあたります。従ってその前日の大晦日である215日(木)から多くの企業では春節休暇に入ることになるでしょう。春節が明けても暫くはお正月ムードが抜けきらないでしょうから、実質の本稼働は226日(月)くらいからでしょうか。そう考えると来年は長期休暇明け、もうすぐ3月です。企業によっては本社の決算を向かえ、うかうか正月気分でもいられないのではないでしょうか。

コラムニスト情報

(株)名南経営コンサルティング 清原 学 海外人事労務チーム シニアコンサルタント

1961年兵庫県生まれ。学習院大学経済学科卒。中国の人事労務事情、中国労働関連法の第一人者。共同通信社、AT&Tにて勤務後、上海・大連・無錫・ホーチミン…  続きはこちら...

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