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中国華南地域の人事労務問題

離職従業員の年末賞与の支給に関する問題について

年末が近づいてくるにつれてサラリーマンは年末賞与の支給を期待し始めます。多くの会社は規定で年末ボーナスを支給する際には、支給時に在籍していない社員は年末賞与取得の権利を失うと定めています。更に一部の会社は春節期間での従業員の流出を避けるためにわざと年末賞与の支給時期を年明けに延ばすケースもあります。はたして離職従業員には年末賞与の取得権利があるのでしょうか。

 

離職従業員の年末賞与の支給問題に関しては、司法における判例から見れば3つの観点があります。

 

観点① 企業は年末賞与を支給するか否か、支給の時期を自主的に決める権利を持っています。

観点② 労働契約、規定に約定があれば、約定に従います。約定がなければ、会社の自主判断により処理します。

観点③ 同一労働同一賃金の原則により今年度に会社のために働いたのであれば、例え年末賞与を支給する前に離職していても従業員の勤務時間によって換算して賞与を支給しなければなりません。

 

上述の観点に対しては、私の愚見を皆様にご紹介します。

 

まずは、観点①に関してですが、労働契約、規定に定められた年末賞与に対する約定を無視し、独断にて賞与支給を企業自主権の一部に属すると思い込んでしまう場合、このような観点は少し一方的過ぎます。

観点②は大多数の考えに符合しており、実際に多くの企業は観点②に従って離職従業員の年末賞与の支給問題を処理しています。但し、観点②でもこの件に対する規定の有効性はないという問題があります。つまり、労働契約、規定制度にて離職従業員は年末賞与取得の権利がないと定めていても企業自身の法的責任を免除し労働者の権利を排除するという問題が存在します。深セン市中級人民裁判所の労働争議の裁判により「離職従業員の年末賞与の不支給」という約定が無効であるという判例がありました。

観点③は多数の人事部門の関係者にとっては受け入れがたいことですが、比較的公平だと言わざるを得ません。まず、この観点には政策の根拠があります。「深セン市従業員給与支給条例」第14条第2項の規定により労働関係を解除、或は終了する際に従業員の年末賞与等の支給周期が未満である場合、従業員の実際の勤務時間によって換算して支給しなければなりません。それに公平性の視点から考えると会社は当年度の年末賞与の支給を確定する前提であれば、年末賞与を支給する際に従業員が離職していたとしても当該従業員の当年度における実際の貢献に基づき、労働者の実際の勤務時間によって賞与を換算するのは合理的であります。もちろん、会社が当年度は全従業員に年末賞与を支給しないと決めた場合、離職従業員が年末賞与を要求しても支給する必要はありません。

 

どのような観点に立脚するにしても必要ない労働争議を避けるために離職従業員の年末賞与の支給問題に対しては、実際の情況に応じて慎重に取り扱わなければなりません。

コラムニスト情報

正銘ビジネスコンサルティング有限公司 周 炳炎 副総経理

正銘の労務専門家として専門的なアドバイスを提供。お客様の立場に立った身近な労務コンサルタントとして日々活躍している。
2008年~現在に至るまで100…  続きはこちら...

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