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共産党大会の閉幕と、チャイナセブンの訪海

10月18日から開幕していた第19回共産党大会も25日閉幕し、政治局にも習近平総書記と李克強総理を除く5人に新しい常務委員が就任し、これからの5年間の中国政治を担うチャイナセブンが決定しました。今回の常務委員にはその分野での実務家が選ばれ、国内では経済政策、対外には外交と、いずれも喫緊の課題の解決に向けた、言ってみれば最適な人事だったと思います。これからの5年間に習近平総書記が重点課題に置いている政策が垣間見れる就任であります。

共産党大会が閉幕した5日後の10月31日に、新たなチャイナセブンたちが上海を訪れていたことは、あまり報道されませんでした。ご存知のように、上海で1921年7月、第1回目の共産党大会が各省の代表13名とコミンテルン代表の2名のわずか15名で開催されました。その場所は現在の新天地、お洒落なレストランやブティックが並ぶ上海の観光名所のひとつになっています。当時は国民党の政権下にありましたので、15名はひっそりと、その後は場所を変えて船上で党大会の議論を繰り広げたようですが、その跡地に中国の最高幹部が集結したため、当日の上海市内の警備はそれまでにない厳戒なものでした。北京から虹橋空港に降りたようですが、虹橋から新天地までの高架道路はすべて封鎖、新天地の面している淮海路も封鎖、その近くのオフィスビルには警察が入り込んで来てオフィス11社を訪ね、窓のあたりを念入りに確認するという気の入れようです。中には、従業員を午後から退社させろとか、全員の身分証を見せろとか、はたまたオフィスのドアを封印し、入室できないようにされた会社まであったようです。

習近平総書記の新天地(第1回共産党大会開催跡地)訪問は、実は2007年に上海市書記に就任した際にも実現しています。この地は習近平総書記にとってまさに1949年の新中国建国に関わる感慨無量な場所なのです。さらに今回の共産党大会の演説に出てきた「特色のある社会主義」、これこそが党規約に加筆されることになった習近平思想であると考えられています。社会主義とはご存知とおり、誰もが平等で、貧しいけれど幸せな理想社会です。1978年から始まった改革開放政策では、「先富論」が示すように、金儲けを奨励した社会です。習近平総書記が考えているのは、当時とは比べ物にならないほど豊かになった社会の中で、不公平の蔓延や一部の特権階級が私腹を肥やすような社会にはさせないという強い意志が包含されているようです。汚職撲滅はまさにその具現であり、また、貧しい農村部で生活している国民に対するメッセージでもあるのです。4年後の2021年、中国共産党は結党100周年を迎えます。今回選ばれた新チャイナセブンは、そのとき執行部、栄えあるこの節目に中国の中心にいる存在となるのです。経済、外交、汚職、環境という多くの課題を抱え、広大で多様な国民を抱えた中国という国の難しい舵取りを、今後5年間、このチャイナセブンが腕前を披露するのか、非常に関心の深いところではあります。

コラムニスト情報

(株)名南経営コンサルティング 清原 学 海外人事労務チーム シニアコンサルタント

1961年兵庫県生まれ。学習院大学経済学科卒。中国の人事労務事情、中国労働関連法の第一人者。共同通信社、AT&Tにて勤務後、上海・大連・無錫・ホーチミン…  続きはこちら...

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