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2017 給与情報・福利厚生分析レポート_Vol.8
人事トレンド⑦ 2017年度調査より 海外研修でローカル社員を育む

前回は中国籍人材の世代別の特徴やキャリア意識の傾向、そしてそれを活かした日系企業の採用を取り上げた。今回は、優秀な人材のリテンションや強い組織作りに有効な研修、なかでも海外で実施する研修のトレンドについて紹介する。

 

海外研修の増加

比較的大きい企業といえども、海外法人に研修の専任担当者を置いていたり、ノウハウが蓄積された人事組織を持っていることは多くない。しかし、そのような環境のなかでも優秀なローカル社員の採用、育成、そしてリテンションのため、海外研修を強化している企業が2014年以降、増加傾向にある。研修がいかに人事制度のなかで重要かが伺える。

 

▼海外研修を実施している日系企業

図1

 

海外研修を実施している企業数の増加と共に、最近では海外研修の長期化も見受けられる。日本本社で半年から1年程度の研修を行っているケースが増加している。中国に限らず、海外法人のローカル社員を本社での研修プログラムの対象に加える日系企業は増加トレンドにあると考えられる。また規模が大きい企業では、入社3年以内に同じ採用年次のメンバーを必ず一同に集め、千人単位で研修を行っている企業もある。やはり、海外研修は社員にとってインセンティブとなる。研修に参加する社員にとっては、仕事に対するモチベーションアップをはじめ、国境を越えて社内のネットワークを広げたり、本社での組織のあり方、仕事の進め方等を知る機会となる。結果、会社への帰属意識の高まりや業務の成果を改善するきっかけにもなることが多い。こうした観点から若手社員も含めて、研修機会のチャンスを与える企業が増えている。

 

日本以外にも広がる海外研修

これまでは海外研修といえば「日本」であったが、工場の東南アジアシフトに伴い、東南アジアの製造拠点やOEM先への技術研修も増えつつある。これは特に製造業が集約する華南地区に展開している日系企業におけるトレンドである。これまで日本で研修を実施していたのが、ベトナムやマレーシアのOEM先で1週間研修を行う等、行き先が広がってきており、より海外法人の横の繋がりの強化が見受けられる。海外研修の枠が日本のみならず、世界各国(現時点では主に東南アジア)へと広がりを見せている。今後、このようなグローバルな流れはより一層活発になるであろう。

また、今年香港が1997年に英国から中国に返還されて20周年を迎えた。中国本土と香港においてあらゆる側面での交流が活発になるなか、企業での両地域の役割が変化してきている。中国に進出している日系企業では、管理(会社)を香港、製造を広州や深センという役割分担をしているケースが多い。しかし、中国本土に向けた人民元ビジネスの伸び等を背景に、管理部門が深センに移されたり、深センの駐在事務所を支店として格上げする動きが活発になってきており、これに伴い、人材の流動が高まっている。

 

このように、管理機能を広州などに移した結果、広州や深センの社員が香港へ研修に行くことが増えている。同時に、香港の社員が広州や深センのオフィスに週23回勤務する等、華南地区と香港間での人材流動及び組織の再編が進んできている。深センに統括拠点を設け、深センから香港を見る場合、法律や制度が異なる香港の給与計算管理の業務を遂行することを課題に抱える企業も少なくない。解決策の一つとして、給与計算管理業務を丸ごとアウトソーシングする企業もある。

 

現地化と連動した研修制度を

中国の日本人赴任者の減少傾向は続き、後任としてローカル社員を管理職に登用するケースや育成のための管理職研修の増加している。研修実施有無は1392社のうち約半分51%が研修を実施している。そして今後、従業員向けに検討している研修内容について「管理職研修」と回答したのが33%と最も多かった。将来の幹部候補生や、管理職研修には海外研修は本人のモチベーションやキャリアアップにとってプラスのため、戦略的に人事制度に取り入れてみてはいかがだろう。

 

▼今後、従業員向けに検討している研修内容

図2

(以上)

 


 

毎年パソナが実施する給与情報・福利厚生分析レポートは、下記よりご参照くださいませ。

給与情報・福利厚生分析レポート

 

コラムニスト情報

パソナ中国 深圳支店 大塚 涼右  支店長

パソナ中国華南地区営業マネージャー。2010年に米国ニューヨーク州立大学プラッツバーグ校を卒業後、パソナ米国法人・Pasona NA入社。ニューヨーク本社に営業と…  続きはこちら...

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