研修効果を3倍にする前後設計のチカラ
~フォローアップの効果は、実は研修内容よりも大きい~
「研修がやりっぱなしになっている。」という言葉をよく聞く。
事前準備やフォローが不十分なため、十分な効果が得られていないという課題意識の現れだろう。ある大企業で調査を行ったところ、研修テーマによる違いはあるが、事前の動機付けや事後フォローの有無で、研修効果に平均3倍の差が出た。 もし、みなさんが研修プログラムを企画するときに、講師や内容のみに注力して、前後設計をおろそかにしているなら、研修効果の2/3を捨てていることになる。
実にもったいない。
研修のゴールを「意識が変わり、能力が身につき、それが定着・習慣化した状態」とすると、そこに至るためには、事前の課題意識高揚と、事後の定着化の設計が極めて重要だ。事前には、アセスメントや多面評価によって自身の「内省」を促すのが理想的であるが、上司にその人の課題や期待について1文を書いてもらって、それを研修で紹介するだけでも、手軽で効果は大きい。
ポイントは、「心を揺さぶる」こと。危機感、不安感、焦燥感、そういったものが学習の必要性を強く認識させる。そして、終了後には、学んだ事を習慣として定着させる。期間は、一般的に、3ヶ月程度必要と言われている。(余談だが、ジム通いも禁煙も3ヶ月続くかが成否の境目だ。)ずっと講師や人事がつきっきりで行うのは現実的ではないので、メールやWeChatなどを活用し、工夫して、効率的に行う。どんなに熟練した講師でも、どんなに練られた研修プログラムでも、1日や2日で人を変えることを求めるのは無理がある。
「継続は力」
それが、研修の設計で忘れてはいけない基本のキホンなのだ。
※詳しい研修プログラムのお問い合わせやご相談は以下をご確認ください。
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※東洋経済でも連載開始!http://toyokeizai.net/articles/-/48567